プロフィール書留2

高校くらいからよく本を読むようになった。
自転車で10分ほどの市立図書館にも通ったし
昔は自力で買っていた。

今は99%図書館。

時代がぐちゃぐちゃだが読書遍歴を長々と記そう。

まずは、なんといっても夏目漱石か。中学の頃に「我輩は猫である」を仰々しい装丁のどこかの小文庫で買ったのだが読みきれず挫折。高校の教科書で「こころ」に触発され、いろいろと読み始めた。「虞美人草」が一番好き(といってもストーリーの記憶なし。質問に対するの用意された答えのようだけれど、一番いいと思っている)。「明暗」もいい。水村早苗の「続明暗」もよかった。

太宰治は黒っぽいンカバーの新潮文庫で。笑いつつも握りこぶしを握られるのは尋常ではないとかあった「人間失格」はもちろん、「パンドラの箱」「斜陽」「津軽」などが印象にある(同じくストーリー記憶なし)。この頃は、日本の名作?を手に取った。受験勉強の一環といった要素も若干あったかもしれない。「金閣寺」、「破戒」、「友情」、「檸檬」、「黒い雨」などが思い出せるところ。「徒然草」や「今昔物語」もやはり、受験選択科目の古典の勉強という動機もあり読みかじった。三島は難解だった。今読み返せばどんな感慨をいだくのか。谷崎、川端はなぜだか読んでいない。

国語の教科書に載っていて興味をひいた作家でいえば、山川方夫安岡章太郎。山川の「夏の葬列」と安岡の「サーカスの馬」?が印象的だった。

海外では、カミュの「異邦人」、「ペスト」(銀色のカバーを覚えている)、「カフカの変身」、ヘミングウエイの「老人と海」、スタンダールの「赤と黒」。そうだ、この辺は、高校時代に読んだのだ。一年のときに一週間入院した際に持ち込んだはずだ。ドストエフスキーソルジェニーツィントルストイ、これらもなぜか読まなかった。ソ連嫌いだったのか。この頃凝ったのはフロイト。「精神分析入門」「夢判断」を訳がわからないながらも読み進む。通院時の待合室で読んでいたなあ、懐かしい。ニーチェやカント、ヴィトゲンシュタインへと展開、活字の闇をさまよった。

本の雑誌』の影響をうけ、椎名誠に傾倒、東野圭吾江戸川乱歩賞受賞したのもこの頃か、「卒業」をはじめかたっぱしから読んだ。最近は、図書館の予約行列が長すぎて縁遠くなってしまっている。ミステリィ系列では西澤保彦を攻めもした。清水範義にはまったのはちょっと前かな。

風の歌を聴け」文庫版で村上春樹を知る。新宿の南口JR-小田急の乗り換え途中のBooKShopで買った記憶あり。大学1年か2年の時。その後欠かさず単行本を買う、前後して村上龍も並行読み、「青が散る」で(いや映画「泥の川」をみて、読んでからだったかな)宮本輝にはまったのはちょっと後か。このお三方はずっと単行本を買い続けた。川西蘭はどういうきかっけで読み始めたのかな、佐藤正午原田宗典も同時代か。

ドラマ経由はの向田邦子、山田太は新潮文庫を買いあさった。あとは、五木さんの「青春の門」を読みまくったこと。青春〜は官能的だった。

再び海外モノ、ミステリ関連。中高ではモーリス・ルブランのルパンシリーズを、その後は、Aクリスティやクロフツ、Eクィーンなどを読みさしたのち、A.ヴァクスやM.Z.リューインに凝った。両者は大体読んだと思う。A.ヴァクスの本を電車に置き忘れ弁済したことがある。チャンドラーももちろん。フリーマントル、Jグリシャム、DRクーンツ、Rマキャモン、Rラドラムも結構読んだ。そうだ「フロスト警部シリーズ」を忘れてはいけない。この頃で印象的なのは「透明人間の告白」と「リプレイ」か。いずれも『本の雑誌』で激賞されていたものだ。

国内、探偵/刑事モノではなんといっても大沢在昌新宿鮫シリーズだろう。次で10作目くらいだっけ、いつ出るのだろう。大沢さんはもひととおり。原寮は感嘆、次を早く読みたい。東直己香納諒一藤原伊織、などを併読。ちょっと違うが馳星周も。「不夜城」を越えていない。樋口有介も長い。やはり「僕と、僕らの夏」が一番か。花村萬月のエログロイ初期作品に結構はまり、浅田次郎の「プリズンホテル」シリーズ傑作だとひざをたたいたかどうかは覚えていないが泣き笑い本の最たるもののマイランクは不動だ。以降しばらく傾倒。泣きといえば、重松清。「ナイフ」で扉をあけ以降ファンになった。「定年ゴジラ」が好きだ。この方は、多筆というか蓮城三紀彦も品がありながらも結構どぎついところがよかったのかいろいろと読んだ。

こう振り返ると、ほとんど男性作家だ。今気づいた。最近は女性作家が多いが、きっかけはどこにあるのかな。

まずは宮部みゆき。「火車」が最初、最初に戻って、時代物と冒険ファンタジー的なジャンルを除いて順番に読み進めた。「蒲生邸殺人事件」が好みだ。ライバルではないのだろうが乃南アサは半分も読んでいないか。同世代でいうと柴田よしき、ちょっと上か。好きな作家の一人。花ちゃんシリーズがお気に入り。あとは小池真理子「恋」はイイ、「午後の音楽」が好き。唯川恵山本文緒角田光代は一世代下かな。川上弘美小川洋子、絲山 秋子は同じくらい?、村山由佳島本理生はもひとつ下かな。山本、絲山 は読み続けた。一番は絲山さんで、最近は川上さん、そうだ、椰月美智子を忘れてはならない。この辺は、とても気にいる、気になる女性陣だ。

以降は、もう濫読状態。そんな読書系譜。